「HSP」って最近よく聞くようになったけど、そもそもどんな意味なんだろう?
この記事を読んでいる方は、HSPについて詳しく知りたいと思っているのではないでしょうか?
自分や身近な人がHSPかもしれないから詳しく知りたい!
動機はさまざまだと思いますが、そんな皆さんの疑問に答えられるよう、この記事を読めば
- HSPとはなにか
- HSPのよくある悩みと対処法
- HSP気質をもつ人との付き合い方
が分かります!
HSPの自覚がある筆者の実体験も交えながらお話していきます!
ご興味のある方はぜひお付き合いください。
HSPって?
そもそもHSPってなに?
一言で言うと、繊細で敏感な気質をもつ人です。
自分がHSPか気になる人は、こちらのセルフテストを試してみてくださいね。
こちらはHSPの提唱者、アーロン博士によるHSPのセルフチェックリストです。
14個以上当てはまるとHSPである可能性が高いと言われています。
HSPの特徴
ここでは、HSPの特徴について詳しく解説します。
DOES
HSPのもつ気質の特徴としてDOES(ダズ)があげられます。
- Depth of Processing 深く物事を処理する
- Overstimulation 強く刺激を受けやすい
- Emotional response and empathy 共感力が強い
- Sensitivity to Subtleties 些細なことにも敏感
大きく分けて4つある特徴の頭文字をとったものがこのDOESです。
では、一つずつご紹介します。
D 深く物事を処理する
DはDepth of Processingで、物事に対して思考を深く巡らせる、という意味です。
あなたは人から言われた些細な一言に対して、良くも悪くもさまざまな考えを思い浮かべてしまいがちではないですか?
このように、HSPの方は一を聞いて十を考える傾向があると言われています。
悩みやすい一方で、物事を多方面から捉えられたり、突き詰めて考えられたりする方もいます。
O 強く刺激を受けやすい
OはOverstimulationを指します。
これは刺激を過剰に受けやすい、という特徴です。
繁華街に行くと、どっと疲れる……。
このような経験はありませんか?
世の中には目に見えないさまざまな刺激があります。
具体的に光や音、匂いなど五感に関わるものというとイメージしやすいでしょう。
HSPはこれらに過敏な方が多く、知らず知らずのうちに影響を受けがちです。
E 共感力が強い
EはEmotional response and empathyの頭文字で、共感力の強さを表します。
言動で人の気持ちが伝わってきたり、動物の感情が読み取れたりすることもあるんだ。
HSPの中には、他人の機微に意識が向きやすく、そのときの気分や体調不良などに気付ける人が多い印象です。
しかし、共感力の強さは裏を返せば他人との境界線の薄さでもあります。
たとえば、職場で人が叱られているのを見て、まるで自分が怒られているかのように感じるケースも。
他者との心の壁が薄いと、人の気持ちを理解しやすく、心に影響を受ける機会も増えます。
S 些細なことにも敏感
SはSensitivity to Subtletiesで、些細な刺激を察知する能力に長けているという特徴です。
いつもと違う変化によく気付く経験はないでしょうか。
HSPの方は、周りのちょっとした環境が変わったとき、なにかが違うなと気付く人は多いです。
他にも、カフェインに敏感、強い光が苦手、洋服や布団の肌触りが気になるなどがあげられます。
このように見ていくと、HSPの方には五感が鋭い傾向があるのだと思います。
余談ですが、私はアセスルファムKという人工甘味料が苦手で、飲料に入っていると成分表示を見る前にほぼ当てられます。
それってちょっとした特技みたいだね!
ここまでDOESというHSPの代表的な4つの特徴を説明してきました。
これらを踏まえてさらに、HSPの方に多くみられる特徴もお話します。
疲れやすい
DOESを通して言える特徴の一つが、HSPは外部からの影響を受けやすく、それらが疲れに繋がりやすいというものです。
加えて、考え込みやすい傾向もあり、悩みが自分の中で堂々巡りし悪化するケースも。
悩んだときは相談するかも悩んで、結局抱え込んじゃいがちだなぁ……。
人の機微には敏感でも自分の体調には鈍感だったり、気付いても我慢してしまうHSPの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、我慢しても悪化するばかりですので、疲れているというサインを感じたら早めに休むよう心がけましょう。
可能であれば要因となる出来事から離れる対応をおすすめします。
「騒がしい場所に居て疲れた…」など、一時的なものは十分に休息をとるなどの対策が可能でしょう。
しかし、職場の環境が合わないなど早急な対応が難しい場合もあると思います。
適宜趣味に打ち込むなど、まめにストレス解消するよう気を付けましょう。
自己否定をしがち
今まで見てきたように、HSPの方は五感に敏感で、その影響を受けやすい傾向です。
つまり、落ち込んだり悩んだりする機会が多くなる場合もあります。
勇気を出して友達に相談したら、それくらいで悩んでるの?って言われて傷ついたな……。
相談相手にそう言われるとますますつらいですよね。
何でこんなことで悩むんだろう?と自分で自分を責めるときもあると思います。
私自身、自責の念が強い感覚があり、なぜこんなに悩んでしまうのかと感じます。
ですが、そんなときこそ「HSPの繊細な感覚はネガティブな面ばかりではない」と思い出してください。
暖かい太陽の日差し、季節で変化する花の香り、風が通り抜け聞こえる木々のざわめきに、チュンチュンとさえずる鳥の鳴き声。
これらは、普通の人なら「当たり前でしょ?」と流してしまうような些細な出来事です。
ですから、幸せを感じられるのは感覚が鋭いタイプのHSPの特権だと思います。
私は紅茶が好きなのですが、種類による味や香りの違い、自分が上手く淹れられたときの味の変化などに気付けます。
些細なことに気付けるからこそ幸せを感じられる瞬間が多いよね。
長所が同時に短所であるように、物事は表裏一体です。
HSPの気質はけっして悪い面ばかりではなく、同じくらいよい面もあります。
それはすべての事柄に共通の側面です。
だからこそ、HSPであるからといって悲観する必要はありません。
HSCとの違いは?
HSPを調べていると、HSCという言葉を目にした方も多いのではないでしょうか。
HSCはHighly Sensitive Child(ハイリー センシティブ チャイルド)の略で、HSPの気質をもつ子供を指します。
こちらについては以下の記事で詳しく説明しておりますので、気になる方は併せてご確認ください。
また、HSCのセルフチェックをしてみたい場合はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
HSPに原因はあるのか
”HSP 原因”と調べると、生まれもった性質、遺伝や幼少期の育てられ方などさまざまな要因が書かれています。
私もサイトを見てみましたが、どれも科学的な根拠がはっきりしないと感じられました。
たとえば生活習慣病であれば病気ですから、食生活や運動量、睡眠時間など具体的な原因が分かります。
しかし、これまでお話してきたようにHSPは気質であり、病気ではありません。
つまりHSPである原因は、あまたの事象が複雑に絡まった結果で特定は不可能です。
そう考えると、HSPの原因を探るよりも今後の付き合い方を考える方が有意義だと思います。
変えられない過去で悩むと自分を苦しめてしまう場合も。
加えて、HSPは気質であるため、そう簡単に変えられるものではありません。
HSPの特徴を知り、自分に合った生き方を探ることが、HSPの皆さんにとって心的な負担を軽減させられるのでないでしょうか?
HSPであることはけっしてネガティブな側面ばかりではありません。
繊細な感覚をもち、人の痛みを理解して寄り添える、些細なできごとにも感動できたり感性を活かしてさまざまな形で表現できる。
これらはHSPだからこそ持ち合わせた素敵な感覚だと思います。
明確な原因を求めている方には、物足りない結論だとは思います。
ですが、原因追求よりも未来へ目を向けていきませんか。
もしも共感してもらえたら、引き続き読み進めてくださると嬉しいです。
HSPが生きにくいと感じる理由
先に述べた通り、HSPの方は五感に鋭い傾向があります。
そのため、日常生活の中で良し悪しを問わず刺激を強く受けやすい人が多いです。
感情が揺れ動く機会が多い気がするなぁ……。
たとえよい感情だとしても、振れ幅が大きければ疲労に繋がるでしょう。
このように、繊細で敏感だからこそ外界からの影響を受けやすく、エネルギーを多く消費してしまうことも。
それが、HSPの生きにくさの理由の一つだと思います。
さらに、社会には一般や普通といった常識、こうあるべきというルールが存在します。
それらは、いざ正当性を計ろうと思うと困難でしょう。
しかし、なんとなく正しいものとして存在しているのが規則や常識です。
ときにモヤっとするケースもありますが、レールに従った方が楽に生きられます。
僕達とは違って、多くの人は気にせず過ごせてるのかもしれないね。
ですが、HSPの方はルールよりも感情を大事にする場合もあるため、心や頭の中でジレンマと戦うときもあるでしょう。
自分は葛藤がストレスだと分かっているので、刺激を受けそうな事象はあえて見て見ぬふりをするときもしばしばです。
自分を護るためにはスルーする選択も大事だよね。
それは一見、冷たく見えるかもしれません。
ですが「まずは自分を大切にする」ということは重要です。
自分を護ってくれるのは自分しかいませんから、一番に己を労わりましょう。
そして、余力のあるときに思いやりや手助けをできればそれで十二分だと思います。
HSPの方は自分よりも他人を優先してしまう傾向があるかもしれません。
ですが人助けの前にまずは自分を大切にしてあげてくださいね。
HSPの方が生きにくいと感じる理由は、紹介してきたように沢山あります。
ですからどうか一方的に自分を責めるのではなく、客観的に捉えてみてください。
自己流ですが、客観的に捉える方法は次のような流れです。
やり方
- もやもやした出来事について、状況、感情などとにかく思いつく限り書き出す
- 改めて文章を読み直し、事実と感情で色分けしてみる
※例えば、”その日自分の体調が悪かった”は状況になるので事実です。
一方で、”辛い思いをした”は気持ちなので感情です。 - 第三者目線を意識しながら見つめ直してみる
自分が経験した理不尽な出来事を具体例にあげると次のようになります。
具体例
(青字:事実、赤字:感情)
秋頃、通院後に駅へ向かうため日傘をさしながら横断歩道の信号が変わるのを待っていた。
自分は傘が通行の邪魔にならないよう、横断歩道の端に居たが、向かい側から一人の男性が、信号を無視して横断してきた。
道は広く空いていたが、わざわざ私のすぐ脇を通り抜けようとしていたため、不思議だなと思いながらも少し避けた。
すると、すれ違いざまに「やっと避けやがった」と吐き捨てられた。
イヤホンなどしていなかったので、ダイレクトにその言葉が届き気になった。
それからも数日は出来事を思い出し、あのタイミングであの道を通らなければよかったと後悔した。
見直すと、自分はできる限りの対応をしていたのに、むやみに関わられてしまったと分かりました。
出来事を見つめ直し、自分のあきらかな失敗があった場合には次から気を付ける、でいいかと思います。
しかし、HSPの方は用心深い方が多く、できる限りを尽くしているケースが多いです。
それでも自分を責めてしまうようなときは、紹介した手順で書き出してみてください。
第三者目線で原因をあぶり出すと、むやみに自分を責めることは減るよ!
多少気が楽になると思いますので、ぜひもやもやを抱え込んでしまっているときは試してみてください。
慣れてきたら頭の中で考えるだけでも大丈夫ですからね。
HSPが抱えやすい悩みと対処法
ここでは、私がこれまで実際に経験した具体的な悩みをご紹介していきたいと思います。
同時に、どのようにしたら日々が過ごしやすくなるかも考えてみました。
まったく同じ悩みをみなさんがおもちではないかもしれませんが、少しでも参考になれば嬉しいです。
学校編
学校はたくさんのクラスメイトと日々を過ごす場であるため、悩みは尽きませんよね。
学生時代、HSPの私が感じていた悩みを対処法とともにお話ししたいと思います。
環境によって授業に集中できない
HSPの方は静かすぎる環境も騒がしすぎる環境もどちらも苦手な方が多いかと思います。
僕はほどよいノイズがあると一番集中できる気がするよ。
とはいえ、授業の環境は先生やクラスメイトによるものが大きく、自分で調整しにくい部分かと思います。
また、そのときの席の位置によっても集中度合いが変わるでしょう。
自分は後ろの席の方が人目を感じる度合いが軽くて、安心して授業に取り組めました。
前の席でも窓際とか廊下側とか端に寄っていれば、気分的に楽だよね。
座席は席替えでランダムに決まるものですし、授業中の環境整備はなかなか難しいですよね。
そのため、可能な対処法としては休憩時間に用がなくとも意識的に席を立つ、だと思います。
教室移動があれば自然と動くのでよいでしょう。
休み時間に立つだけ?と思われる方もいるかと思います。
しかし、やってみると意外とその後の集中力が変わってきたりします。
ずっと座っていると血流も悪くなるので、廊下に出たり、お手洗いに立つなどしてリフレッシュしてみましょう。
空気を読みすぎて友人に合わせてしまう
HSPの方は、周囲の人の機微に敏感な方が多い傾向があると思います。
そのため、求められている言動を予測できる方もいるのではないでしょうか?
無意識に友達にあわせてるとき多いかも……。
家に帰ってからどっと疲れが出て、実は気を張っていたんだなと気付く場合もあるでしょう。
対処法として一番良いのは気の置けない仲の友人をもつことです。
とはいえ、巡り合わせも関係してきますから難しいと思います。
あえて友人を作らず一人を貫く、というのも一つの方法かもしれません。
余計な気を遣わなくてよいですし、社会人になっても友人関係が続くケースは珍しいので割り切るのもよしです。
私の大学生時代は、ほぼ一人で過ごしていた記憶です。
大学だと密に関わる授業も少ないし、そんなに問題ないんだよね。
ですが、やはりなにかと友人がいた方が助かるタイミングが多いのが学校生活。
自分にとって無理のない範囲で付き合っていくとよいでしょう。
私は特に登校時気分が乗らなかったので、目線の先に友達を見つけてもあえて声はかけなかったです。
友達作りが得意な方は、そのときに気分の合う人と付き合うのもありかもしれません。
学生の皆さんが自分にとってほどよい友人関係を築けるよう願っています。
テストや受験、行事ごとなど競争の空気に疲弊する
学校ではなにかと競うタイミングが多いですよね。
合唱祭や体育祭、定期テスト、文化祭に受験……日々の小テストなんかも小さいけど競争だよね。
HSPの方は環境の変化が苦手な方もいると思います。
そういったケースでは、行事ごとで変わるクラスの空気感についていけない場合もあるでしょう。
自分は特に、高校時代の大学受験の雰囲気が苦手でした。
実のところ、一番効き目のある対処法は、原因となる出来事から距離を置くことです。
しかし、行事ごとではなかなかそうもいきませんよね。
そのため、学校の外に楽しみを作ってみてはいかがでしょうか。
習い事でも良いですし、ゲーム、ただひたすらに寝るというものでも構いません。
行事ごとが近づくと、休み時間を練習に捧げなくてはいけないケースもあると思います。
自宅で関係のない趣味をする、これだけやったら後の時間は自分時間にする。
このように、具体的にルールを決め、リフレッシュする時間を意識的に作るとよいでしょう。
でも、忙しいときに休んじゃったらいけない気がする……。
HSPの方は責任感が強い方が多く、もしかするとそう思われるかもしれません。
しかし、根を詰める方がパフォーマンスが下がるケースもあるので、思い切って休んでみてくださいね。
学校生活は規則やルールを強く意識させられ、不自由に感じるときも少なくないでしょう。
この記事を読んで下さった学生のHSPさんが、少しでも充実した日々を送れるといいですね。
仕事編
学校とは違い、給料を貰う仕事では無理をしてしまいがちではないでしょうか。
自分が新卒で働いていた経験を思い出しながら悩みごととその対処法を考えてみました。
参考になれば嬉しいです。
上司・同僚の顔色をうかがってってしまう
『仕事をしていて不明点が発生した、伝達事項がある』
そんなとき、私はよく上司が忙しくないかタイミングを見計らい過ぎるケースが多かったです。
話しかけるのにタイミングが悪くないかっていうのは仕事以外でも結構気にしちゃうな……。
仕事だと上下関係がありますから、より気になると思います。
ですが、私が同期を見ていて思ったのは、意外と話しかけるタイミングを見る必要はないということです。
声掛けのタイミングで「今お時間大丈夫ですか?」と添えればなんの失礼もありません。
もし、本当にタイミングが悪い場合には相手の方からいつにしてと伝えられると思います。
聞くのが遅くなり、業務が詰まると逆に急かされる場合もあります。
急がされるとますますパフォーマンスが悪くなっちゃう……。
そうならないように思い切って声掛けは早めに、を心掛けるとよいでしょう。
自分も本当に質問が苦手ですごく悩んでいた経験があります。
緊張する気持ちも、今都合が悪くないか気になる心持ちも痛く分かります。
ですが、悩みすぎるよりも動いてしまった方が早いケースが多いです。
悩むにしても時間を決めて、見切りをつける方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
仕事をせかされ、本来のパフォーマンスを発揮できない
当たり前のようですが、仕事には期限があります。
ある程度余裕をもったものであれば問題ありませんが、きっと急かされるときもしばしばですよね。
私は進捗が悪いときに上司から時間を取り戻すよう言われ、焦った経験があります。
期限がある分、焦らなくてはいけない状況が発生するのは当然かもしれません。
ですが、そうなると気が急いてパフォーマンスが落ちてしまう場合も。
失敗できないときに限って、重ね重ねミスをしたりするものです。
なによりもまず、焦ったときは一旦深呼吸をしてみましょう。
冷静になり、締め切りに間に合わないないようであれば、同僚を頼ったり、上司に素直に難しいと伝えてください。
抱え込まれる方が会社として困るケースが多いですから、遠慮する必要はありません。
もしも頼りにくかったり、頼ろうとして言い返される会社であれば、雰囲気が合わない証拠かもしれません。
無理をして心身を壊してしまう前に転職も視野に入れる方がよいかと思います。
合わない環境に長く居続けても疲弊するだけなので、けっして我慢し続けないでくださいね。
私は結果的に新卒の会社で抑うつ状態になってしまった経験があります。
みんなは無理をして心と身体を壊さないように、自分を労わってあげてね。
転職をお考えの方には、HSPの方向けに適職探しの方法を紹介したこちらの記事を紹介します。
具体例を交えながら、みなさんの適職探しの参考になればと書いた記事ですので覗いてみてくださいね。
一人になれる時間がない
職場に居るとなかなか一人になりたくてもなれない場合が多いかと思います。
自分は休憩時間が短く会社の外に出られなかったので、昼休みには休憩室を使っていました。
でも休憩室って会社の中だし、心からは休めないよね?
まさにそうでした。
上司が来るので挨拶もしなければならないし、見られている感じがして気が休まらなかったです。
ほとんどの仕事は人と関わる場面が必ずあり、一人になりたくても難しいケースが多いですよね。
そのため、せめて休憩時間は一人になれる場所を確保しておくとよいでしょう。
休憩時間一人になれない人は、会社以外の場所でストレスを解消できる方法を見つけてね。
ストレス発散の方法はなんでも構いません。
仕事は生きていくうえで避けて通れないものの一つです。
さらに、仕事は人生の多くを捧げるものですから、充実した時間である方がよいですよね。
もし今の職場に悩みのある方は、転職も視野に入れましょう。
すぐに転職する予定がなくても他の仕事を探してみたり、転職サイトに登録してみてはいかがでしょうか。
今の仕事を辞めても次があると思えるので気持ち的に楽になれると思います。
社会生活編
社会ではさまざまな価値観の人が入り乱れている分、不都合にも出会いやすいでしょう。
そこで私が感じた具体的な例をいくつかあげて、対策をご提示したいと思います。
人混みや満員の公共交通機関が辛い
五感に鋭いHSPの方は、人がたくさん居る場所が苦手なケースも。
特に閉鎖空間での人混みに耐えなくてはいけない満員電車などは、苦痛に感じる方もいる思います。
短時間であればなんとか大丈夫だけど、長時間はきついんだよね……。
イヤホンで音楽を聴いたり、読書をしてみたりして気分が変わるようであれば対策は簡単にできるかと思います。
また、職場でフレックスタイム制が導入されていれば利用してみてはいかがでしょうか。
もしかすると、人の多い時間の通勤を避けると解決できるかもしれません。
仮にリモートワークへの切り替えが可能であれば自分の部屋で働けますから、労働環境も整えやすいでしょう。
しかし、学生の方をはじめ、働いていてもすぐ対応できるケースは少ないですよね。
通勤や通学を自転車や自動車に変えられる場合には試してみてもよいでしょう。
そうでない場合は、あえて各駅停車に乗り、辛くなったらいつでも降りやすい環境を作るのはいかがでしょうか。
なにかあっても焦らないように、早めに家を出て、時間に余裕を作っておくのもおすすめ!
通勤・通学ですと、これから本格的に働く、勉強する前の話になります。
朝の時間はできるだけ自分の気力と体力を温存しておきたいタイミングですよね。
皆さんそれぞれに合った方法で、朝の時間を有意義に過ごせたらと思います。
他人の言動に神経をすり減らしてしまう
自分が外に居て意外とあるのが、周りの人が気になるケースです。
香水のにおいが気になったり、貧乏ゆすりが気になったり……。
席幅が気になったり、イヤホンの音漏れが気になったりもありますよね。
思い出してみると結構気になることってあるなぁ。みんなはどうかな?
他者は自分でコントロールできる範囲の外なので、一度気になりだすと困りますよね。
対策としては、距離を取ったり、目線に入らないように意識を別なものへ向けるくらいだけかもしれません。
そのため、日頃から集中できる手段を用意しておくとよいでしょう。
具体的には
- 本を持っておく
- 身体のツボを知っておく
- 気持ちを落ち着かせられる動画を見つけておく
などです。
騒音であればイヤホンや耳栓もおすすめです。
多少環境の変化があっても日々を心地よく過ごすための準備をしておきましょう。
意図せず心ない人に出くわしてしまう
社会にはさまざまな人がいます。
その内、ほとんどの人が良い人であったり、無害な他人であったりする場合が多いです。
しかし、稀に悪い意味で関わってくる人も居ます。
先程少し触れましたが、私も歩いているだけで通りすがりに嫌味を言われた経験があります。
このようなケースでは自分は全く悪くないのにとても気になってしまいますよね。
僕も人から言われた言葉で悩みやすいんだ。
そのようなときは自分を責めるのではなく、第三者視点で見つめ直すといくらかよくなります。
出来事を見つめ直す方法については前項の”HSPが生きにくいと感じる理由”で具体的に示しておりますので参考にしてみてください。
HSPの方は自分を責めがちで、そんなときは主観になっているケースが多く見受けられます。
俯瞰的に捉える視点を意識して、状況など洗いざらい出してみましょう。
そうすれば、自分を責めてしまう度合いも弱まると思います。
自分を否定するのではなく、あくまで捉え方を変えることに集中してください。
HSPの方は思いやりがあり、他人を理解しようと努力してしまいがちです。
でもね、世の中にはどうしても分かり合えない人も絶対居るんだ。
その場合はHSPの方が一方的に悩んでしまうので、気が合わない人もいるんだな、くらいに留められたらよいと思います。
ですからどうか、悩みすぎて自分の心を傷つけてしまわないようにしてくださいね。
SNS編
最近ではX(旧Twitter)、Instagramをはじめ、数多くのSNSが発達してきました。
皆さんもなにかしらを利用し、交流を楽しまれているかと思います。
SNSは便利な分、顔の見えないコミュニケーションなので良い面も悪い面もあります。
そこで次は、SNSでありがちな困りごとについて見ていきたいと思います。
対面のコミュニケーションよりも強く反応してしまう
SNSでの会話は当然ですが相手の顔が見えません。
そのため、字面から良くも悪くも大きな影響を受けてしまいます。
HSPの方は想像力が豊かな方が多い印象です。
その特性により、些細な言動にも想像を加えてしまいがちで、さらに影響を大きくする要因になります。
特に自分の精神状態が不安定だと感じるときは、その振れ幅がより大きくなります。
そんなときはSNSから離れて違う方法でリフレッシュしてみよう!
密になりすぎない適度な距離感でのやり取りを心がけましょう。
その心がけが、関係を続かせるための大事な要素でもあります。
人と自分を比較してしまいがち
SNSにはネガティブな内容よりも楽しい体験を載せる人が多い印象です。
自分と比べてなんて充実しているんだろうと思うとき、多いなぁ……。
また、現実で見えないはずの友人同士のやり取りが見える場合も。
すると、自分より仲がよさそうにしているなどと関係を比較し、心を病んでしまう原因にもなります。
人と比べてしまうときは、できるだけミュートなどの機能を活用してみましょう。
僕はよく友達の様子を見に行きたくなっちゃうんだけど……。
その気持ちも非常に分かりますが、よい結果に繋がるケースは経験上少ないので、なるべく抑えるとよいでしょう。
それでも気になってしまう場合にはSNSから物理的に離れてみてください。
自分の身の回りに集中すると、おのずと周りに気を取られなくなります。
他人に引っ張られ、自分のペースを乱されてしまう
HSPの方は他人の機微に敏感で、相手に合わせてしまいがちです。
返信のスピードを気にしたり、相手の今が必要以上に気になり、まめにタイムラインを覗いたり……。
後から自分の時間の多くを使ってしまっていたと気付きますよね。
このときは、相手の機嫌や現状で自分の心もコロコロ変わるようになり、精神的に疲弊しやすくなっていたと思います。
相手に合わせすぎて自分のペースが乱れていると少しでも感じたら、SNSから距離を置くとよいでしょう。
SNSは情報収集やコミュニケーションに重要なツールです。
その反面、人からの影響を受けやすくもあります。
自分のペースが乱れている、楽しくできないと感じたときには意識的に距離を取るようにしましょう。
自分はネット上に友人ができるたびに関係で悩んでいた時期がありました。
みんなが適度な距離感で心地のよいSNS利用ができるよう願っているよ!
HSPでSNSをされている方の中には、同じHSPの気質をもつ人と繋がりたいから、という理由の方も少なくないと思います。
とはいえ、気軽な分、自分から作りにいかないと仲間ができにくいのも事実だと思います。
そこでHSPの方のためのコミュニティ、Tealsホームをご紹介します。
TealsホームはHSPさんが集まっているクローズドコミュニティだよ!
毎週以下のようなイベントを開催しています!
例えば…
- バーチャル交流会
- 自己理解のための個別アドバイス
- キャリアを相談できる生き方相談会
ラフに参加して仲間同士で交流できるものから、自分に合った生き方を探すためのイベントまでさまざまです。
すべて参加は自由だよ!
居場所は欲しいけれど積極的に関わるのは難しいかも、という方も大丈夫です。
また、在宅ワークを実現するために必要なスキルを身につけられるスキルクラスあります。
実はチルカフェのブログ記事を書いているのは、スキルクラスのひとつであるライターコースのメンバーなんだ!
私は実践的な内容をスクールよりも低価格かつ丁寧なフォローで学べる点によさを感じています。
Tealsホームにご興味をもたれた方はぜひ下記リンクから覗いてみてくださいね。
HSPの友人や家族、パートナーにはどう接したらいい?
この記事を読まれている方の中には、自分はHSPではないけれども、周りでHSPの方がいるケースもあるかと思います。
むしろ、気を遣われている雰囲気はHSPの方にはなんとなく分かるケースもあります。
それで逆に気にさせるという悪循環に繋がりかねませんから、接し方は普段通りで構いません。
やってくれたことにお礼を言う、辛そうにしていたら話を聞く、一人にして欲しそうなときはそっとしておく。
優しさって色んな形があると思うんだ。
HSPだから、というよりは相手がなにを望んでいるかを基準に接し、お互いに尊重し合える関係が大事だと思います。
HSPの私としては、身近な人がHSPであると知り、このように検索して調べて理解しようとしてくれているだけでもとても嬉しいことです。
きっと、お相手の方もそのように感じていると思います。
はれ物のように扱うのではなく、あくまで目の前の一人の大切な人として接してあげられればよいでしょう。
HSPについて知ろうとしてくれてありがとう!
そのうえで、でも具体的な接し方の注意点を知りたい、という方には一つお願いがあります。
これまで話してきたように、HSPの方は繊細で、客観的に見ると日々小さなことで悩んでいる人は多いです。
もし、HSPの方が悩みごとを相談してきたとき、そのくらいで悩むなんて、と言いたくなる気持ちはよく分かります。
でもね、そう返されるともう分かって貰えないって思っちゃうんだ……。
次回以降の相談のハードルがぐっと上がってしまうんですよね。
すると、より自分の中で抱え込みやすくなるケースも。
そのため、可能であれば悩みを聞いてあげてください。
ですが、時間的に相談に乗るのは厳しい日、疲れていて相手ができない日ももちろんあると思います。
そんなときは一言、たくさん悩むから辛いよね、頑張っていて偉いよ、など寄り添いの言葉をかけてあげてください。
それだけでも相手の方は救われるでしょう。
人は一人として全く同じ人はいないため、相手を完全に理解することは不可能です。
ですが、分かろうと歩み寄ることはできます。
この記事を読んでくださっているHSPでない方は、もうすでにHSPの相手に対する寄り添いをしてくれていると思います。
ですから、無理のない範囲で気にかければ十分なので、過度に気にする必要はありません。
この記事を読み、HSPについて知って、うまくお付き合いをするための参考にしてくださいね。
HSPは精神疾患にかかりやすい?
HSPを調べるとわりとよく聞く話の一つが精神疾患との関連性です。
ですが、まず第一に、HSPが精神疾患にかかりやすいという科学的な根拠はありません。
とはいえ、HSPの気質をもつと自覚している私は精神疾患であると診断された経験があります。
あくまで実感としてですが、HSPでない方と比べるとさまざまな影響を受けやすく、疲弊しやすい感覚はあります。
日頃から意識的にストレスを溜めすぎないよう心がけてくださいね。
HSPが穏やかな日々を送るために
ここまで具体的な事例も用いつつ、HSPについて解説してきましたがいかがだったでしょうか。
皆さんがHSPについて正しく理解し、その気質を活かして有意義に過ごせればと思います。
本文でも強くお伝えしたのですが、HSPだからだめだということはまったくありません。
むしろ、環境によってはその性質を活かし輝けます。
なにより大事なのは、HSPの特徴を理解して、自分の性質にあった環境を見つけることなんだよ!
これはHSPの人にだけ言える話ではなく、みなさんに共通している話です。
自分にとって良い環境を探せれば、自分の持ち味を最大限活かせます。
それには何年もかかるかもしれません。
私もいまだ模索中ですが、きっと自分に適した場所があると信じて生きています。
迷いながら進む毎日ですが、同じく悩まれているみなさんと一緒に、長い目で適所を探せたらと思っています。
この記事が少しでもHSPの気質で悩まれている方のお役に立てたら嬉しいです。
長文となりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。
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