いつも「考えすぎだよ」って言われる…
どうしてもっと簡単に考えられないんだろう…?
このような悩みを抱いてモヤモヤしていませんか?
私自身も、深く考えすぎて、何をするにも時間がかかるので悩んでいました。
ですが、少しずつ対処法を取り入れ、考えすぎる自分と向き合えるようになっています。
この記事を読むと、
- HSPの「考えすぎ」の原因
- 抱えやすい悩みとその改善策
- 深い思考を強みとして活かす方法
がわかります。
実際に取り入れてみて効果を感じたものもまとめているよ!
ぜひ読んでみてね
HSPさんの「考えすぎ」の原因は?
まず、考えすぎてしまう原因について、一緒に確認していきましょう。
一つの出来事にあらゆる可能性を想定してしまう
HSPさんは、一つの出来事をどんどん拡大して考えてしまう傾向があります。
思考力が高いゆえに、無意識のうちにあらゆる想像を展開してしまうことも。
いつもは使っている絵文字がないとき
- 「何か気に触ったかな?」
- 「忙しいときに連絡してしまった?」
- 「この内容、興味がなかったかも…」
こうした想像が積み重なると、不安から抜け出せず、考えすぎてしまうのです。
失敗やリスクを避ける意識が強い
HSPさんは、失敗やリスクを避けるべく、念には念を入れて考える傾向にあります。
危機管理能力が優れている方は特に、「最善は何か」を常に探してしまいます。
上司に相談したいとき
- 「いつ聞こう。今は忙しそうだし…」
- 「どのくらい時間が必要なのか、先に伝えられた方がいいかな」
- 「誤解なく伝えられるかな」
- 「もう少し内容がまとまってからがいいかな」
と、あらゆるリスクを避けた最善策がぐるぐると頭に浮かびます。
先回りして考えすぎて、動き出すのに時間がかかってしまうのです。
【HSPの特性】DOES
HSPには、「DOES(ダズ)」と呼ばれる特徴的な4つの性質があると言われています。
この性質は、心理学者のアーロン博士が提唱したものです。
Depth of Processing
(物事を深く考えて処理できる)
Over Stimulation
(過剰に刺激を受けやすい)
Emotional Responsiveness & Empathy
(共感力が高い)
Sensitive to Subtleties
(些細な刺激に気付きやすい)
「考えすぎ」と悩むHSPさんが多いのは、もともと備わっているDOESの性質が原因と考えられます。
「いつも深く考えすぎてしまう…」と悩んでも、決して「自分の考え方が悪い」のではないです。
「性質上、考え込んでしまうのは当然なんだ」と思うと、少し心が楽になるね。
【深い思考は強みになる】向き合い方を考えよう
さて、原因を確認したうえで、次は「悩みの改善」を考えていきましょう。
ここで大事なのは、「生まれ持った”深く物事を処理する”性質そのものを、変えようとはしない」です。
なぜなら性質そのものは、簡単に変えられないからです。
私自身も、考え方そのものを変えようとした時がありました。
でも今度は、「深く考えすぎないためにはどうすれば…」とぐるぐる考え込んでしまい、本末転倒でした…。
変えられない性質を無理に変えようとするのは、自己肯定感の低下やストレスの原因になりうるため、注意が必要です。
しかし、性質そのものは、向き合い方・活かし方次第で強みにできる可能性も。
まずは悩みのタネを解消し、”深く物事を考えられる性質” を強みにする方法を一緒に考えていこう!
【深く物事を考える】HSPさんが抱えやすい3つの悩み
それでは、考えすぎてしまうHSPさんが抱えやすい悩みを3つ取り上げていきます。
考えすぎて疲れる
深く物事を考えられるHSPさんは、考えすぎによって疲れを感じる瞬間が多いのではないでしょうか?
よくある困りごと
- 「ぐるぐると同じ内容ばかり考えてしまう」
- 「結論が出ないのに、思考を切り上げられない」
- 「時間だけが過ぎてしまった…」
このような葛藤や後悔も募り、気持ちが落ち込むのは辛いところですよね。
考えすぎによる疲れは表面的に見えにくいから、周囲に伝わらないのも辛い…。
考えすぎによる「疲れ」は、脳疲労や精神的な疲れと考えられます。
下記の記事では「HSPと脳疲労」について詳しく解説していますので、参照してみてくださいね。
考えすぎて動けない
考えすぎるあまり、動き出せなくなる状況に悩むHSPさんも多い印象です。
これは、一つの物事からあらゆる可能性を次々に想像できる性質によって、不安が膨らんでしまうためです。
たとえば
ジムへの入会を検討しているとき
本当に続けられる…?でも、いつ忙しくなるかわからないし。
体験してから決めようかな。
でも体験ってある程度心が決まってから行ったほうがいいのかな…。
休日の予定を考えるとき
この時間帯だと混んでいるよね…。
帰りが遅くなると次の日がしんどいから嫌だな。
来週以降に予約してからの方がいいかな?
でも天気はどうなるんだろう…。
このように考えを巡らせていくうちに、決断が億劫になり、何もしない方向に落ち着いてしまうのです。
考えすぎて自己肯定感が下がる
HSPの深く物事を考える性質は、ときに劣等感を抱いたり、自信を無くしたりする原因になる場合があります。
自己肯定感が下がる瞬間
- 自分にとっては当たり前なのに、「考えすぎだよ」「気にしすぎ」と言われる
- 他の人よりも仕事のペースが遅くなってしまう
- 決断ができず、タイミングを逃してしまう
思考は目に見えないため、他の人と自分がどう違うのか確認したり、思考回路を完全に知ってもらうのは難しいですよね。
その結果、こんなに考え過ぎてしまう自分がおかしいのだと自信を無くしてしまいがちです。
【考えすぎて〇〇】悩みとの向き合い方
悩みを確認したうえで、ここからは改善方法をご紹介していきます。
HSPの私が実際に試してよかったものも多く紹介していくので、気になるものから試してみてくださいね。
【改善体験あり!】”考えすぎて疲れる”を防ぐ5つの習慣
まずは「考えすぎて疲れる」状況を防ぐためにおすすめしたい、5つの習慣をご紹介します。
1. 瞑想で思考の癖を知る
「考えすぎて疲れる」を防ぐには、マインドフルネス瞑想で「思考の癖」を知るのがおすすめです。
思考の癖を知るとは、「”無意識に考えを巡らせやすい内容は何か”に、意識的に気づく」です。
たしかに、どんな内容を考えすぎてしまうのかは即答できないかも…
だいたいの思考は無意識に次々と流れていくから、意識しないとわかりにくいよね。
こうした自分の思考を知る方法のひとつが瞑想です。
【瞑想の誤解】無にならないといけない
瞑想って無にならないといけないんだよね?
瞑想ときいて、このように思う方も多いのではないでしょうか?
「前に一度やってみたけれど、どうしても考えごとが浮かんでしまってうまくできなかった…」
と、挫折してしまった方もいると思います。
結論からいうと、「何も考えていない状態が理想」と思わなくて大丈夫です。
瞑想は、無意識に流れていく思考に「気づく」瞬間が最も大切なポイントだからです。
たとえば
- 「昨日の返信まだできていないからしないと…」
- 「電車はこの時間で間に合うかな」
- 「来週のシフトはどうしようかな」
呼吸に意識を向けていても、気づいたらこんなふうに思考が流れてしまうのは、脳の機能として当たり前です。
瞑想の目的は「無になるため」ではなく、
”考え事をしていた”事実そのものに「気づくため」だと知ると、挫折せずに続けやすくなると思います。
【経験談】 実践した瞑想方法
ここからは、実際に私が半年間つづけて効果を実感した瞑想「呼吸法」をご紹介します。
呼吸法のやり方
- 楽な姿勢をとり、目を閉じます。
- 4秒大きく鼻から息を吸い、1秒止め、5秒口からゆっくりと息を吐きます(計10秒)
- 瞑想中は、呼吸に意識を向けます。
- 呼吸に意識が逸れて、他に意識が向いているのに気づいたら…
「考え事をしていた」としっかり受け止め、もう一度呼吸に意識を戻してください。
呼吸に意識を向けるときの例
- 「お腹が膨らんでいる・へこんでいる」
- 「鼻から空気が入っている」
- 「1、2、3、4…(呼吸のカウント)」など
呼吸に意識を戻すときの例
- 「そういえばまだ予約してなかった…しないと…」
- 「あ、今考えごとをしていたな。してた。」
- 「じゃあ呼吸に意識を戻そう。1、2、3、4…」
時間はどのくらいがいいんだろう?
私は毎朝10分間しています!
でも、時間に余裕がないときは1分だけにしたり、毎日続けられるように調整しているよ。
また、瞑想用のアプリやYouTubeを使うのもおすすめです。
アプリの中には、日々の記録をつけたり、タイマーを使用できるものもあるため、習慣化にはもってこいです!
【感想】瞑想で生じた変化
1ヶ月半ほど経過すると、徐々に瞑想のおかげかな?と感じる出来事が増えました。
ここでは大きく2つご紹介します。
毎日「思考の流れに気づき、受け止める」を繰り返していると、だんだん考え事の傾向がわかってきました。
私の場合は、大きく以下の二つです。
私の考え事パターン
- 人間関係に関するタスク
例:まだ返せていないメールの返信(とくに断り方・頼み方・日程の候補に悩みがち) - 自分自身に対する不安
例:「今のままでいいのか」「もっと他にやるべきものがあるのではないか」
この傾向に気づいてから、
「できる限り返信内容を素早く決める」
「1ヶ月ごとに過ごし方のテーマを決める」
などの意識をしました。
その結果、無意識に考えすぎて疲れた…が減りました。
モヤモヤを感知したその時に、なぜモヤモヤしたのか推測し、「今自分はこういう理由でモヤモヤしたんだな」と受け止められるようになったのです。
たとえば
「この人なんだかモヤモヤする...」【感知】
「どういうところで違和感があったんだろう…」【推測】
「私は今この人に、プライバシーへの配慮が足りていないと感じたから、モヤモヤしたんだ!」【受け止め】
こうした思考を持てるようになってから、長くモヤモヤした感情が続いてしまうのが減りました。
このように、続けていると、考え方の変化に気づくときがやってきます。
最初は半信半疑でもいいので、気になった方はぜひ、試してみてくださいね。
2. 思考を紙に書き出す
考えすぎて疲れを感じる前に、ごちゃごちゃしてしまった思考を紙に書き出してみるのもおすすめです。
頭の中のことばを視覚化すると、同じ内容をぐるぐる考え続けてしまうのを防ぎやすいです。
裏紙などでも良いですが、おすすめは、ページに枠線のない手帳やノートを使用し、日々の思考置き場にする方法です。
枠も字の大きさも気持ちのままに自由に書きまくると、ストレス発散にもなります。
手帳やノートを使用すれば、読み返しやすくていいね。
もしも考えごとが解決したら、解決した経緯も書き足しておくと、次に同じような悩みを抱えたときに参考にできますよ。
3. ふらっと散歩に出かける
考えすぎによる疲れを防ぐには、ふらっと散歩に出かけてみるのも効果的です。
ずっと同じ場所に同じ姿勢でいると、なかなか思考の切り替えは難しいですよね。
歩くと頭がすっきりして、前向きな考えが浮かびやすくなります。
外の景色を眺めながら、リラックスして歩いてみましょう。
とはいえ、目的もなく散歩に出かけるのは腰が重い…と感じる方は、何か小さくでも目的を決めてみましょう。
たとえば
- コンビニで好きなお菓子を買う
- 本屋さんに寄ってみる
- 気になるご飯屋さんを見つける など
私は、公園のベンチでドラマの主題歌を聴いて、世界観に浸る時間を取り入れています。
外の空気を吸って歩いてみるだけでも、考えごとでいっぱいだった頭と心が癒されていくかもしれません。
4. 筋トレを取り入れる
頭の中の疲れを溜めないためには、身体を動かして考えごとを防ぐ時間をつくるのもおすすめです。
筋トレをすると、幸せホルモンの「セロトニン」が分泌され、気分が高揚する効果があると言われています。
【セロトニン】
脳内の神経伝達物質のひとつで、ドパミン・ノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをする。
厚生労働省e-ヘルスネットより引用(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html )
私は実際に「背中の筋トレ」を続けていたら、しぜんと姿勢が良くなって、以前よりも積極性が上がったり、自信が持てるようになった気がします!
YouTubeでは2分間だけのトレーニングなど、忙しくても手軽にできるものがたくさんあります。
自分のペースで、無理なく続けてみてくださいね。
5. インプットしたらアウトプットする
あらゆる情報をインプットする癖のあるHSPさんは、意識的にアウトプットしてみましょう。
情報社会で生きている私たちは、「知識を得よう」と思えば、どんどん情報を得られる環境にあります。
もっと頑張りたい一心で情報を集めていくと、頭の中に「やった方が良いもの」が混乱してしまうかもしれません。
頭の中をスッキリさせるためにも、「一つ知ったら一つ試す」を心がけていきましょう。
この記事でも多くの対策をあげていますが、すべてに取り組もうとしなくて大丈夫です。
まずは気になったものを一つ、小さくても試す(アウトプット)を意識してみてね!
「考えすぎて疲れたら」試したい6選
考えすぎて疲れないように気をつけていても、どうしても疲れが溜まってしまう時もありますよね。
ここでは、考えすぎによる疲れを癒す方法を6つご紹介します。
1. 自然に触れる場所に行く
考えすぎて疲れたら、自然に触れられる場所に出かけてみましょう。
林野庁の調査では、森林環境に居るだけで都市環境に比べてリラックスした状態となり、さらに森林環境下で運動を行うと、一層リラックスした状態になると示唆されています。
ヘリオット・ワット大学の研究チームによる脳波の調査でも、緑地のある公園では、気分の浮き沈みや苛立ちの減少が確認されたそうです。
とくに「木々が風にそよぐ音」や「小鳥のさえずり」が聞こえる場所は、脳を休ませるには向いているらしいよ!
ぜひ一度、科学的にも証明されている自然のすごい効果を体感してみましょう。
<参考>
環境省:国立公園に、行ってみよう!
https://www.env.go.jp/nature/nationalparks/pick-up/health/
BMJ Journals:The urban brain: analysing outdoor physical activity with mobile EEG
https://bjsm.bmj.com/content/49/4/272.abstract
2. SNSやニュースから離れる
考えすぎて疲れたら、SNSやニュースをみないようにするのも大切な心がけです。
SNSやニュースは、意図せずとも頭に情報が入ってきます。
自分にとって知らなくていい、ネガティブな内容も受け取りやすいため、それが疲れの原因になってしまうおそれがあります。
HSPのニュースとの向き合い方については、こちらの記事が参考になるので、ぜひご覧ください。
3. ゆっくり湯船に浸かる
考えすぎによる疲れの改善には、ゆっくりと湯船に浸かるのもおすすめです。
お風呂に入ると身体もポカポカして、リラックスできますよね。
- ぬるめのお湯に浸かる
- 静かめな音楽を聴く
- 目を閉じる
- 好きな香りの入浴剤を入れる
こうした工夫も取り入れると、さらに疲れを改善する入浴時間にできるでしょう。
4. ブドウ糖・ビタミンB群を摂取する
脳のエネルギー源となるブドウ糖は、疲れをとるためにも積極的に摂取したい栄養素です。
【ブドウ糖】
自然界に最も多く存在する代表的な単糖類。動植物が活動するためのエネルギーとなる。
脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質で、人体にとっても重要な栄養素。
厚生労働省e-ヘルスネットより引用(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-030.html)
ブドウ糖が含まれるもの
- ぶどう
- ラムネ
- バナナ など
また、脳疲労の回復にはビタミンB群の摂取もおすすめです。
ビタミンB群が含まれるもの
- 豚肉
- うなぎ
- レバー
- 納豆
- 卵
- マグロ
- カツオ など
これらの栄養素が含まれた栄養ドリンクを手に取ってみるのもいいでしょう。
<参考>
公益財団法人長寿科学振興財団:健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b1.html#:~:text=
アリナミン製薬株式会社:脳疲労とは?休んでも疲れがとれない、集中力が続かないのはスマートフォンなどの影響?原因と対処法も解説
5. 好きな音楽をきく
疲れを感じたときには、好きな音楽を聴いてリラックスしましょう。
音楽は、自分の好きなものや気分に合ったもので大丈夫です。
その曲を好きか、気持ちが落ち着くかどうかを大切に選ぼう!
もしも、しっくりくる曲が見つからない場合は、「1/fゆらぎ」を含むヒーリングミュージックや環境音もおすすめできます。
「1/fゆらぎ」とは、規則的な中に不規則が混ざっている”ゆらぎ”を表します。
クラシック音楽や川のせせらぎ、鳥のさえずりなどの自然音に含まれるため、リラックスしたいときにぜひ聴いてみてください。
<参考>
「心を癒やす音楽の力、1/fゆらぎのひみつ①」大阪音楽大学大学院客員教授 佐治晴夫
https://www.daion.ac.jp/muse/feature/01-1/
6. ヨガや瞑想をする
疲れを癒すには、ヨガや瞑想を生活の中に取り入れてみるのも効果的です。
照明を暗くして行うと、リラックスできておすすめです。
呼吸に合わせて身体を動かし、脳の疲れを癒しましょう。
「考えすぎて行動できない」改善策!4選
前提として、行動しないままにしておく、動かない選択が悪いのではありません。
考えられるリスクに気づき、心身を守るために動かない選択をするのも大切です。
しかし、考えすぎるあまり、自分が本当にやりたいものや、必要な機会を逃してしまって辛い思いをした方も多いのではないでしょうか。
私も一度「本気で始めよう!」と考えた習い事があったけれど、続けられるか不安すぎて、踏み出せず…。行動できない自分がとても辛かったです。
ここでは、4つの改善策をご紹介していくので、どれか一つでも試してみてくださいね。
1. タイマーでシンキングタイムを決める
あらかじめ、制限時間を決めてから考える手段をとってみましょう。
時間を決めずに考え込んでいると、気づいたら1時間、2時間…と時間が過ぎていた経験はありませんか?
私はよくあって、その度にまた時間を無駄にしてしまった…と落ち込みます。
そこでタイマーを使えば、強制的に区切りをつくれます。
5分、10分、15分など自分で時間を決めて、席を立ってみたり、散歩に出かけたりと行動も切り替えてみるのもおすすめです。
2. 行動自体をゴールに設定する
行動を起こすためには、行動自体をゴールに設定する意識を持ってみましょう。
えっ。行動するために考えてるんだから、そんなの当たり前じゃない…?
そう思うよね。でも実は「行動の成果をよくする方法」を深く考えていたりしないかな…?
HSPさんは、深く思考する性質ゆえに、行動の先に起こりうる未来に注目しやすい傾向にあります。
そのため、はじめは「行動に向けた方法」を考えていても、そこに存在するリスクの可能性に気づくうちに「本当にうまくいくのか?」と成果を中心に考え込んでしまうことも。
たしかに成果を気にしすぎた結果、不安で動けなくなるのが多いな…。
その不安を防ぐためにも、いったん「行動できた時点で大成功!」と決め、行動を叶える小さなステップを踏んでいきましょう。
たとえば
例)ジムに通い始めたい
- 「近くのジムを調べる」
- 「体験の予約を取る」
- 「体験した感想を書き出す」
例)転職したい
- 「転職サイトを見る」
- 「転職エージェントに登録する」
- 「履歴書を書く」
どんな結果になっても、行動できた自分を手放しに褒める勇気を持ってみましょう。
実際に、行動する前よりも、自分が持っている情報は多くなっているため、必ずプラスになっています!
3. 「あの人ならどうするのか」想像してみる
ずっと同じような考え事を繰り返して動けない…と思ったときには、「あの人だったらどうするだろう」と想像してみましょう。
一人で考え込んでしまうと、どうしても主観的になり、視野が狭くなりやすいです。
そうなると、無意識に「自分にはできるはずがない…」と選択肢が限定され、糸口を見つけるのが難しくなるかもしれません。
そうした状況を防ぐためにも、心に別の人格を置いて考えてみるのがおすすめなのです。
とくに、憧れている人、好きだなと思う人を心に置いてみましょう!
そうすると、自分でつくった”自己像”(セルフイメージ)を高めた状態で、フラットに物事を考えやすくなります。
考えすぎて動けないときには、「あの人ならどうするかな?」と想像し、新たな視点に気づくきっかけを作ってみましょう。
4. 専門家やアドバイザーに話を聞いてみる
考えすぎて動けないときには、一人で諦めてしまう前に、第三者の考え方を知るのも手です。
抱えている不安が解消されないのは、「自分の知識や経験だけでは見えない部分が多いから」かもしれません。
詳しい人や信頼できる人に相談すると、自分だけでは知り得なかった情報も手に入り、行動の勇気が湧いてくるはずです。
私も所属しているTealsホームでは、HSPに理解のある講師による「生き方相談会」や「転職支援サービス」があります。
私たちが推測するリスクの中には、HSPの性質が不安の原因となっているものも多いかもしれません。
不安を解消するための場として、ぜひ活用してみてくださいね!
「自己肯定感を守る」5つの方法
人よりも深く物事を考えられるのは、周りの人にない自分だけの個性であり、優れている点でもあります。
しかし、だからこそ周囲の人との考え方の違いが、劣等感や自信の喪失につながる瞬間も多くあると思います。
ここからは、そんな瞬間から自分の心を守る方法を5つご紹介していきます。
1. 「考えすぎだよ」は価値観・性質の違いと理解する
周囲の人から「考えすぎだよ」「気にしすぎじゃない?」と言われて、モヤモヤした経験がある方は多いと思います。
考えすぎと言われても、考えすぎずにはいられないんだよね…。
「考えすぎ」の一言って、どこかモヤモヤと心に残りますよね。
なぜモヤモヤとしてしまうのでしょうか。
これはおそらく、自分自身を否定されたように感じるからと考えられます。
「深く考える」のは、自分にとって当然で自然な状態です。
そのため、「考えすぎじゃない?」と疑問視されると、根拠なく自分らしさを否定されたように感じてしまうのではないでしょうか。
しかし、この「考えすぎじゃない?」
その多くは、あなた自身を否定したくて発されたものではありません。
自分にとっては当たり前の考え方が、相手にとっては当たり前でなかった。
その価値観や性質の違いが「考えすぎだよ」の正体です。
だからこそ、この一言を受け取ったときには
そうか、この人とは考え方が違うんだな…
と受け止めてみましょう。
そして、
違う考え方をする人がいるのなら、同じような考え方をする人もいる!
と自分をケアする一言も忘れずに持っておきましょう。
2. 一緒にいてモヤモヤする相手とは距離を置く
先述したように、「考えすぎだよ」の一言は、その人との価値観や性質の違いの表れです。
そのため、自分自身を否定されたわけではない…と捉えるのが大切と書きました。
しかし、一緒にいてどうしてもモヤモヤしてしまう相手とは、距離を置いてみるのも大事な選択です。
私個人の意見になりますが、自分を否定しているわけではないとしても、やはり「考えすぎだよ」の一言は、言われて嬉しい言葉ではないと思います。
できれば、そうした言葉を選ばず、考えすぎてしまう自分をそのまま受け入れてくれる相手と一緒にいる方が、心を守るために良い場合もあるでしょう。
もちろん、「もっと楽に考えてみようよ」とあなたを助けたいがゆえの発言かもしれないので、どう捉えるかは相手との関係性によります。
そのうえで、モヤモヤして辛いと感じた場合は、その相手と「異なる性質を心から受け入れ合えるのか」距離を考えてみるのも大切です。
3. 「深く考えたからこそ」の成功体験を思い出す
自己肯定感を守るためには、「深く考えたからこそ上手くいった経験」を思い出してみましょう。
考えすぎる性質が活かしにくい環境にあるときは、周囲の人と比べてしまい、うまくいかない自分に自信を無くしやすいです。
だからこそ、自信を失いそうな瞬間には「たくさん考え抜いたから達成できた経験」を思い出し、考えすぎる性質の良い面にも意識を向けるようにしましょう。
たとえば
- 就活で将来について深く考えたからこそ、今後の方向性がはっきりした
- 相手が今本当に欲しいものを深く考えたからこそ、プレゼントを喜んでもらえた
- 最適な乗り換えを深く考えたからこそ、遅延があっても待ち合わせの時間に遅れなかった
- もっと良い考えはないかと深く考えたからこそ、会議で独創的なアイデアを多く持ち込めた
これらの経験の中には、時間がかかったり、疲れたり、マイナスに感じる瞬間もあったと思います。
しかし、結果的に自分にとって良い方向に進めていたり、人に喜んでもらえたりした結果が残っているのも確かな事実です。
こうした良い部分を思い出しながら、自分の性質をしっかり肯定してあげるのも忘れないでいましょう。
4. アイデアを生み出す趣味に挑戦する
日常の中に、考えすぎてしまう性質が活かせる瞬間を増やすのもおすすめです。
深い思考が必要なものとして、「アイデアを生み出す」クリエイティブな趣味があげられます。
私が実際に取り組んでいたものは以下のようなものです。
- キャッチコピーの公募や養成講座
- ラジオのメール投稿
- 動画編集
深く物事を考えて当たり前、考えれば考えるほど良い!とされる世界に身を置くと、自分がいきいきとしていた気がします。
良い結果が出ると「この性質のおかげだな。大事な性質なんだな」とも思えるようになるね。
今は弱みと感じる時間の方が多くても、少しずつ、その性質を強みとして活かせる時間をつくっていきましょう。
5. じっくり物事を考えられる仕事を選ぶ
仕事は多くの時間を占めるからこそ、自分の性質に合った職種を選ぶのが大切です。
考えすぎる性質を活かせる仕事なら、無理なく、だれかの役に立てます。
自分らしく人の役に立てる瞬間が多くなれば、深く考える性質に自信を持ちやすくなるでしょう。
【深く物事を考える】性質に合った仕事の例
- 論理的思考力が必要な仕事:プログラマー、コンサルタント
- 一人で進められる仕事:ハンドメイド販売、ライター、フリーランス
- 専門知識が必要な仕事:弁護士、公認会計士
- ノルマや納期など、制約の少ない仕事:ブロガー、アフェリエイター
- アイデアや独創性が大切にされる仕事:デザイナー職、企画職、イラストレーター
合わないかもしれない仕事の特徴
- 単純作業
- 肉体労働
- マルチタスクが多い仕事
- ノルマの厳しい仕事
- 時間的余裕がない仕事
- 対人関係を重視する仕事
Tealsのスキルクラスには、ライタークラスやインスタ運用クラスがあります。
どちらも、じっくりと物事を考える性質を強みとして活かせる仕事です。
プロの講師の方にフィードバックをもらいながら、理想の働き方を目指してみませんか?
【強み】深く物事を考えられるメリット
ここまで、「考えすぎ」にまつわる3つの悩みを改善する方法をご紹介してきましたが、
最後にお伝えしたいのは「深く考えられる性質のメリット」です。
力を発揮するためにも、強みになる場面をしっかり把握していきましょう!
豊富なアイデアを生み出せる
HSPの人は、独創的なアイデアを生み出すのが得意な傾向にあります。
より多くの情報を収集したり、ひとつの物事を多角的に考えるのが得意なHSPさんは、アイデアを生み出す視点が多く用意されていると考えられるからです。
たとえば
- 仕事における問題の解決方法
- 心豊かな生活をつくる方法
- 他者との関わり方
アイデアは、誰しもが簡単に出せるものではありません。
さまざまな情報や人の気持ちを考慮したうえでアイデアを生み出せる力は、今後AIが進化しても重視されるでしょう。
新しい価値を生み出せる深い思考力は、大きな強みなのです。
高いリスク管理ができる
HSPさんは、あらゆる可能性に備えてリスクを回避できる人が多い印象です。
たとえば
- 遅延や遅刻に十分備えた電車の時刻設定
- 防災セットの用意
- 相手の機嫌を損なわない接し方
準備や対策に慎重になる分、時間がかかったり労力を使う場面も多くありますが、結果的に大きなトラブルに発展するのを防げるでしょう。
相手の気持ちを尊重できる
深く考える性質は、人間関係において相手の気持ちを尊重できる点で強みになります。
相手の意図や気持ちを汲み取るために、一人一人にじっくりと向き合えます。
たとえば
- 誕生日プレゼント
- 旅行の計画
- お店の場所
など、相手の趣味趣向を尊重しながら情報を集めて提案できるでしょう。
また、発言やSNSなどの発信をする前に、その言葉が相手に及ぼす影響についてよく考えられるため、軽はずみな発言が防げる点も信頼されやすいでしょう。
自分自身と深く向き合える
外部の物事に対してだけでなく、自分自身に対しても深く考えられる点は強みになります。
自分自身と深く向き合えると、日頃から自分の本音や課題に気づく機会を多く持てるからです。
この気づきは、自分軸で生きるための将来設計にも繋がるでしょう。
私は就職活動のとき、人前で簡潔に話すのはとても苦手でしたが、自分自身を客観視して深く考える点で評価してもらえる機会がありました。
しかし、自分に合った働き方や生き方に気づいたとしても、それを実現する方法に辿り着くには難しい場合もあると思います。
Tealsコミュニティには、性格検査とキャリア分析を掛け合わせた「自己理解プロファイル」があります。
自己理解プロファイルでは、性格検査とキャリア分析をかけ合わせることによって、より本質的に自分自身とキャリアについて理解することができます。
私がとくに他と違うと感じる点は、「強み」を4分類して把握できる点です。
私は、強みを一つにまとめず、細分化したうえでキャリア選択に向かっていくところに、「自分のままで働く選択肢」をより本質的に、本気で選んでいこう!というTealsからのメッセージを感じます。
深くじっくりと考えられるほど、本質的な自己理解に近づきます。
性格やキャリアの専門家と一緒に「正しく自分を理解したい」「強みを発揮できるキャリアをつくりたい」方は、ぜひ試してみてくださいね。
まとめ
この記事では、深く物事を考えるHSPの性質について、「抱えやすい悩みとその対処法」「強みになる場面」をまとめました。
疲れたり、思うように動けない自分に嫌気がさしたり、ネガティブに感じやすい「考えすぎ」の性質。
しかし、あらゆる対処法を知り、少しずつでも続けてみると、向き合い方がわかるようになります。
「深い思考ができる」性質は、誰もが持っているものではありません。
自分にしかない強みとして、大切に活かしていきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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