チルティ過去の出来事やすでに終わったことが、ぐるぐると頭の中を回り続けて、同じような考えを繰り返しちゃう……
そんな経験は誰しもあるのではないでしょうか?
その中でも特に、ネガティブな思考を繰り返してしまっていたり、
答えが出ないまま嫌な出来事についてずっと考え続けたりすることなどを「反芻思考」と言います。
反芻思考は重度の場合、他のことが考えられなくなってしまったり、
精神的に正常な状態を保つことが難しくなってしまったりすることもあり、
その場合は治療対象となることから、心理学でも研究が進められています。
また、ぐるぐる思考においても、ネガティブなことをいつまでもくよくよと考えてしまうケースが多く見られます。
そのため、ぐるぐる思考と反芻思考はほぼ同義の言葉として使われる場合が多いです。
多くの方と対話を重ねてきた公認心理師である筆者が、
HSP気質の方がつまづきやすいポイントや、自分との向き合い方のコツなどもご紹介します。



少しでも多くの人が前向きになってくれたら嬉しいな。
ぜひ最後まで読んでみてね。
記事執筆者


公認心理師:田原直裕
理学療法士として、施設、病院、区役所に従事したのち、各機関で学んだ医療・心理学・コミュニケーションの現場体験と知識を活かし、公認心理師の資格を取得。性格やメンタル、人間関係に悩みを抱える知人が多かったことから、現在は恋愛サポートや公認心理師としての活動も行なっている。
【保有資格】 理学療法士、公認心理師
→詳細なプロフィールはこちら
【HSPあるある?】考えすぎてしまうのはなぜ?


HSPがぐるぐる思考を引き起こしやすい要因としては、思考の癖と心理傾向が大きく関わっています。
ぐるぐる思考につながりやすいHSPの思考の癖は、主に以下の2つが考えられます。
- 思考のスイッチが入りやすい
- 深く思考する
思考のスイッチが入りやすい


小さな刺激に対しても敏感なHSPは、そうでない人に比べると、小さな変化や出来事にも気付けるため、
同じ出来事を経験していても考える対象となる情報をたくさん集めている状態となります。
そのため、人よりも「気になること」が多くなりやすいと考えられます。
必要以上に共感してしまうと、他人のことも自分事として捉え、
他人が考えるべきことまで考えたり、責任を感じたりすることさえあります。



共感力の高さは、想像力の高さとも言えるね。
想像力の高さゆえに、様々な可能性を考えられたり、複数の視点から物事を考えられたりすることも、
思考のスイッチが入りやすい理由として考えられます。
それゆえ、本当のことは本人に聞かないとわからないにもかかわらず、
相手の気持ちを考えすぎてしまうなどのぐるぐる思考は生じやすいと思われます。
深く思考する


HSPは表面的な情報だけでなく、物事の背景などの深い部分まで思考する傾向があります。
そして、表面的な情報、出来事や状態の意味づけを行うことで、納得感や安心感を得ようとします。



内省思考も強いから、出来事や状態に対しての意味づけを行う際に、自分自身との関連を考える傾向があるよ。
しかし、1人反省会を時には後悔を思い出したり、自分を責めたりして
自己否定をしてしまうことが、多々見受けられます。
自己否定やネガティブな考えから抜け出せない状態こそ、ぐるぐる思考と言えるでしょう。
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- 思考のスイッチが入りやすい
- 深く思考する
2つの特徴に分けて解説しましたが、簡単に言うとHSPは
「考えやすくて、考え込みやすい」
という特徴を持っており、これらはぐるぐる思考に繋がりやすい特徴とも言えるでしょう。
様々な思考を巡らせることができ、たくさんの選択肢を考えられるのは強みです。
ただ、選択肢が多すぎるあまり、「本当にこれでいいのか?」との考えがつきまとうことで、
常に不安を感じることも少なくありません。
また、少しの情報からシミュレーションのような思考をすることも多い傾向にありますが、
その場合、「こうなったらどうしよう」との考えが過剰になってしまうと、必要以上の不安に襲われてしまうかもしれません。



これらの不安を抱えた状態で思考をしていると、ネガティブな思考を増長してしまうよ。
そして、気付かぬうちにぐるぐる思考にハマってしまっているかもしれません。
同じ問題やテーマについて繰り返し考えながら解決や行動に至らず、考えがループしているだけの場合は、
十中八九、ぐるぐる思考になっていると思われます。
「考える」という脳の活動は一時的な安心感を生み出す場合があります。
そうなってしまうと、答えを出すことではなく、考えること自体が目的となってしまうケースも少なくありません。
これは、考え続けることによって「何かしている感覚」や「解決策が見つかるかもしれない期待」を得られるため、
脳が「考え続けるのは有益な行動」と錯覚してしまうことから起きる現象です。
また、「良い考えを出さないといけない」と感じていたら、それはぐるぐる思考のサインかもしれません。
ある心理学研究では完璧主義と反芻思考には強い相関関係があることが報告されています。



「間違えてはいけない」など思い込みがあると、どんどん答えを出しづらくなって、ぐるぐる思考から抜け出せなくなっちゃうよ。
ぐるぐる思考に陥ったときの対処法は?
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ぐるぐる思考から抜け出せない時には、どうすればいいのかな?
前項で解説した思考の癖と心理傾向の観点から、直接的・間接的にアプローチする方法を紹介していきます。
頭の中の考えを紙に書き出す
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考えていることが可視化されると客観視に近い状態を作れます。
そうすると、考えるべきことと考えなくていいことに気付けたり、盲点を見つけやすくなったりします。
感情を言葉にすると、恐怖や不安といった情緒が抑制されるとの研究報告もされています。
これは『感情ラベリング』と言われる手法であり、広く用いられています。



これを行うと、ぐるぐる思考の中に混じっている、もしくはぐるぐる思考によって起きているモヤモヤを落ち着かせられる効果が期待できるよ!
ぐるぐる思考が起きている場合は、
考えていることを書くにしても「何を書こう」と考え込んでしまうことがよくあります。
そうなると、ただぐるぐる思考で考えるテーマが増えるだけです。
書き出したメモやノートは誰にも見せない自分だけのものとして、
「まとめる」「きれいに書く」などが思いきり省かれたものであるといいでしょう。
身体をリフレッシュさせる
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身体へのアプローチが脳や心の働きに影響を及ぼす効果については様々な報告があり、
きっとご自身でも体験されている方も多いと思います。
「心が軽くなる」「頭がすっきりする」などの状態になるための、
自分なりのリフレッシュ方法があれば、それを積極的に行ってみましょう。
リフレッシュ方法は人それぞれですが、ここではよく用いられる方法について紹介します。
①自然に触れる
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自然環境が心理にポジティブな影響を与えることについては多くの報告がされており、
体感されている方もいるのではないでしょうか?
自然に触れるのは反芻思考に対しても一定の効果が見られるとの報告もあります。



「自然環境」は、街中の公園も該当するよ!
ビルなどの人工物よりも草木が多いところであれば、自然環境となるため効果が期待されます。
また、メンタルヘルスに関連する研究では、野生動物なども存在するような自然であるほど、
心理的効果は高いとされているため、余裕があれば、そういった自然環境に身を置くこともおすすめです。
②運動する


ぐるぐる思考(反芻思考)には中強度程度の運動が効果的とされていますが、
軽い散歩などから始めることも良いと思います。
特に首・肩周りのストレッチは脳への血流量の改善も期待されるため、
リラックス効果と共に、直接的に頭をすっきりさせる効果も図ることができるでしょう。
③湯船につかる
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心身のリラックスと入眠改善が期待できるのはやはり、入浴です。
中でも、湯温を39~40℃程度で、15~20分程度の入浴は、リラックス効果が期待されます。
なお、42~43℃以上の湯温だと、
興奮刺激となったり、体への負担が大きくなりすぎたりしてしまうため、注意しましょう。
食べ物でセロトニン分泌を促す


「幸せホルモン」と言われるセロトニンは、
精神の安定やストレス緩和にも作用し、その90%以上が腸で生成されます。
そのためには、腸内環境を整える食べ物などを積極的に取り入れ、腸を健康な状態にすることが大切です。
とはいえ、リフレッシュですから、食べたいものを食べることも直接的な幸福感を得られるので、おすすめです。
瞑想する
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瞑想とマインドフルネスの違いはまた別の機会にお話します。
瞑想だけでもたくさんの種類があり、それぞれの方法の呼称も複数存在します。
①何も考えない瞑想
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何も考えずに、頭の中をからっぽにする方法です。
実際にやってみるとわかると思いますが、意外と難しいです。
特に、HSPやぐるぐる思考になりやすい方は、次から次に何かしらの考え事が浮かんでくると思います。
30~60秒のタイマーをセットして、あとは目を瞑って何も考えない。
ただこれだけです。
恐らく、何かしらの考え事が出てくるので、都度、考えることをやめて、何も考えない状態に戻す。
この繰り返しをしていくと、何も考えずにいられる時間を延ばしていくことができます。
私自身も一時期、就寝前に取り組んでおり、その際に体感した効果は、
- 思考の整理ができるようになった
- 考え事の優先順位がしやすくなった
- 集中力の向上
- 入眠までの時間が短縮
などがありました。
(※あくまでこれは個人の感想です。)
また、今回は瞑想の際の姿勢や環境作りなどの詳細は一切割愛させていただいております。
興味のある方はぜひ、調べてみるとより効果的な方法を見つけられるかと思います。
②何かに集中する瞑想


人によっては、先ほどの「何も考えない瞑想」よりも、簡単に感じる方もいるかもしれないので、
どちらでもお好きな方から試してもらえるといいかと思います。
集中する対象はいくつか選択肢があると思いますが、映像などは一つのことに集中しているようで、
実はいくつもの情報が流れ込んでくるため、避けた方がいいでしょう。
「歩く」という動作に集中して没頭していくイメージです。
これなら、散歩も兼ねてできるので、一石二鳥かもしれません。
SNSやニュースから距離をおく


HSPは少しの情報から考えを深めたり、様々な視点から思考する傾向があります。
今の時代はスマートフォンで人の動向やニュースなどの情報を得やすくなりすぎており、
情報過多に陥りやすい状態です。
意図的に目にする情報を制御することで、頭も心も休ませることができ、
キャパオーバーになることを予防することができると思います。
考える時間を作る(期限を決める)
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冒頭で、「ぐるぐる思考になっているときは答えが出ない」と解説しました。
一人で決めることが難しい場合は、周りの人に期限を伝えることも一つです。
「考えすぎ」は強みにもなる!
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「考えすぎ」は実は強みにもなるんだよ!
独自のアイデアが出せる
考えたことを人に打ち明けることに抵抗がある方も多いかもしれませんが、
誰かにとって新しい視点や考え方となる可能性も大いにあります。
他の人が気づかないことに気づける
そして、深く考えたことで気づいたことは、誰かの助けになるかもしれません。
リスク回避にも役立つ
ぐるぐる思考の背景には不安が隠れている場合が多いです。
さらに、この不安は「心配」の証とも言えます。
そのため、HSPのぐるぐる思考はリスク回避に、大いに役立てることができると考えられます。
まとめ|一人で抱え込まないで。つらいときは気軽に相談してみよう
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ぐるぐる思考に陥っている時はポジティブな考えが出にくくなり、
モヤモヤした気持ちになりやすいことが多いでしょう。
本記事では、その際に有効と思われる対処法をいくつか紹介しました。
なかなか自分一人で気付くことは難しいものです。
少しでも「最近、同じことばかり考えているかも…」「なんだかモヤモヤした気持ちが続くな…」と感じたら、
誰かにその考えや気持ちを共有してみてください。
ちょっとした意見からでも様々な考えを巡らせることができるので、きっと、新しい景色が見えるかと思います。



周りに相談できる人がいない場合や、一人で悩んでいてつらいときは、Tealsホームを活用するのもおススメだよ。
このブログを運営しているTealsのコミュニティ「Tealsホーム」では、MBTIを含む性格検査なども活用しながら、
自己理解を深め、日々の生活をより過ごしやすいものへと改善していきます。



⼀⼈で抱え込まず、気軽に相談してみてね。
【参考文献】
・Edward R et al., WatkinsReflecting on rumination: Consequences, causes, mechanisms and treatment of rumination. Behaviour Research and Therapy, Volume 127, April, 2020
・Gordon L. Flett et al., Perfectionism, Rumination, Worry, and Depressive Symptoms in Early Adolescents. Canadian Journal of School Psychology, Volume 26, Issue 3: 159–176, 2011
・Matthew D et al., Putting Feelings Into Words : Affect Labeling Disrupts Amygdala Activity in Response to Affective Stimuli. Psychological Science 18: 421-428, 2007
・Christoph Randler et al., Psychological restoration depends on curiosity, motivation, and species richness during a guided bird walk in a suburban blue spacespace. Front. Psychol, Volume 14, 2023
記事執筆者


公認心理師:田原直裕
理学療法士として、施設、病院、区役所に従事したのち、各機関で学んだ医療・心理学・コミュニケーションの現場体験と知識を活かし、公認心理師の資格を取得。性格やメンタル、人間関係に悩みを抱える知人が多かったことから、現在は恋愛サポートや公認心理師としての活動も行なっている。
【保有資格】 理学療法士、公認心理師
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