「仕事を辞めたい……」どう前に進むべき?迷ったときに使える判断軸を解説

  • 「仕事を辞めたい気持ちはあるけど、本当に辞めていいのかな」
  • 「ただの甘えかもしれない、と自分を責めてずっと悩んでいる」
  • 「将来を考えると、どう判断して行動するべきか分からない」

「仕事を辞めたい」と思っても、今の会社のままの方がいいのか、転職するべきか、
将来を考えて動けなくなってしまう方は多いのではないでしょうか。

特に、周囲の環境や人間の感情を敏感に察知しやすい方ほど、ひとりで悩みを深く抱え込んでしまいがちです。

この記事では、

  • 多くの人が「仕事を辞めたい」と思う主な理由
  • モヤモヤした気持ちを落ち着かせ、次の一歩を決めるための5つのステップ
  • 「今の会社に残るべきか、次へ進むべきか」を冷静に判断するワーク

をご紹介します。

これまで多くの方のキャリア支援をしてきた筆者が、
迷ったときに使える「客観的な判断軸」について解説します。

チルティ

一歩前に進むためのヒントとして、ぜひ参考にしてね!

記事執筆者

キャリアコンサルタント
安川俊亨

 新卒でアパレル企業に入社し、店舗マネジメント経験を通じて「働く人の自己実現の支援」に関心が高まったことをきっかけに、その後は人材業界にてキャリアアドバイザーや企業への採用コンサルタント経験を経て、複数の企業の人事として採用・研修・オンボーディングに従事。現在も企業人事として勤める傍ら、個人でもキャリアコンサルタントとして転職支援やキャリアコーチングに従事している。

【保有資格】 キャリアコンサルタント、認定心理士

詳細なプロフィールはこちら

目次

「仕事を辞めたい」と感じる5つの主な理由

人が「仕事を辞めたい」と考えるとき、その背景にはさまざまな要因が絡み合っています。

まずは、多くの人が悩む代表的な5つの理由を見ていきましょう。

給与や労働条件、休日数に不満がある

  • 業務量に対して給与が低すぎる
  • 残業が多すぎてプライベートの時間がない

これらは、退職を考える最も分かりやすいきっかけです。

特に、周囲のペースに合わせすぎて断れずに仕事を抱え込んでしまう人や、
人一倍周囲にアンテナを張ってしまって疲れやすい人にとって、休日不足や過度な残業は死活問題です。

心身のエネルギーが枯渇し、「もう限界かもしれない」と感じる原因になります。

会社の将来性や評価制度に不安がある

業界全体の衰退や会社の業績悪化が見えると、「このままこの会社にいて大丈夫だろうか」と不安になります。

チルティ

頑張っても正当に評価されない不透明な評価制度も、モチベーションを大きく低下させちゃうよね。

「先々のリスク」を人一倍深く察知・シミュレーションしてしまう人ほど、
会社全体のどんよりとした空気感や将来性のなさに、早くから危機感を覚えるケースが少なくありません。

職場の人間関係や「職場の空気感」が肌に合わない

高圧的な上司がいる、同僚とのコミュニケーションがうまくいかないなど、
人間関係のストレスは離職理由の常に上位を占めます。

また、言葉による直接的な攻撃だけでなく、

  • 誰かが怒鳴られている声を聞くのが苦痛
  • 職場全体にピリピリした空気が漂っていて息が詰まる

といった、空間のネガティブなエネルギーに当てられてしまうこともあります。

他人の感情に共感しやすい人にとって、ギスギスした環境はいるだけで心を消耗させてしまいます。

自分の能力や個性が活かせず、成長を実感できない

「毎日同じ単純作業ばかりでスキルが身につかない」「自分の持ち味を発揮できない」など、
仕事にやりがいを感じられない状態です。

本当は「深く思考すること」や「丁寧で質の高い仕事をすること」が得意なのに、
スピードや要領の良さばかりを求められる環境にいると、「自分はダメなんだ」と自信を失ってしまいます。

チルティ

自分の強みが活かされない環境にいると、働く意味や自分の存在意義を見失いやすくなるよね。

ライフスタイルや価値観の変化、体力の限界を感じている

結婚・出産・介護などのライフイベントが発生すると、仕事に対する優先順位が変わる時期です。

これまでは「周囲の期待に応えよう」「人一倍頑張らなきゃ」と無理をして限界を超えて走り続けてきたのかもしれません。

しかし、心身に限界が訪れたときや、人生の転機を迎えたときに、
「これ以上、自分をすり減らす働き方は続けられない」と本能的にブレーキがかかるのは自然なことです。

仕事を辞めたくなったときに、まずやりたいこと(5つのステップ)

「もう辞めるしかない」と衝動的な行動に走ってしまう前に、
まずは心を落ち着かせ、状況を客観的に捉えるためのアクションを起こしてみましょう。

ここでは、自分の心を守りながら次の一歩を決めるための5つのステップをご紹介します。

ステップ①:「課題の分離」を行い、他人の責任を背負いすぎていないか確認する

真面目で責任感が強い人ほど、
「職場の雰囲気が悪いのは自分のせいかも」「お客さんや上司から怒られてばかりなのは、自分が使えないからだ」
と、会社や他人の問題を自分一人で背負い込んでしまいがちです。 

まずは抱えている問題を、自分の課題と他人の課題に分別する「課題の分離」を行いましょう。

  • 業績が悪いのは市場の動向や経営判断の問題(会社の課題)
  • 上司が不機嫌なのは上司自身の未熟さ(他人の課題)

と割り切り、「自分が変えられること」と「自分には変えられないこと」をしっかり区別するのです。

他人の感情や会社の構造的な問題は、あなたの責任ではありません。

これらを切り離すだけで、今抱えている心の重荷がスッと軽くなります。

ステップ②:「どこの会社でも重宝される専門スキル(強み)」を棚卸ししてみる

「自分には特別なスキルなんてないから、辞めても次がない……」と過小評価していませんか?

そんな風に考えてしまう人でも、お話を聞いていくと、

  •  一つの業務を深く掘り下げてマニュアル化する力
  • 誰も気づかないミスを未然に防ぐ緻密さ
  • 相手の意図を深く汲み取る傾聴力

といった立派なスキル(どこでも通用するポータブルスキル)を持っていることが多いです。

「この強み(専門性)があれば、今の会社にしがみつかなくても生きていける」という武器を自覚できれば、会社に対する過度な恐怖心が消え、心に余裕が生まれます。

ステップ③:自分の「キャリアプラン」を見直してみる

ステップ①と②で持たなくてよい「心の重荷」を降ろし、「自分の武器」を確認したら、
目の前の不満から一度目を離して「5年後、10年後に自分はどうなっていたいか」
という長期的なキャリアプランを考えてみましょう。

「どんな環境なら心地よく働けるか」「どんな生き方をしたいか」というゴールを再確認することで、今取るべき行動(今の会社に残るべきか、新しい環境へ進むべきか)の輪郭が見えてきます。

ステップ④:今の会社の「制度や将来性」を調べてみる

自分の方向性が見えてきたら、次は足元を確認します。

社内制度(休職制度、部署異動、時短勤務など)や、会社の業績・今後の方向性を客観的に調べてみましょう。

「今の部署の人間関係がつらいけれど、仕事内容は好き」という場合、転職という大きなリスクを冒さなくても、「社内異動」の制度を利用することで悩みが解決するケースもあります。

「この人が苦手、この業務が苦手」といった弱みを打ち明けることに心理的なハードルを感じてしまうかもしれませんが、ご自身が「困っている」という事実を伝えることで、上司や人事が動いてくれる可能性も高まります。

実際に「もっと早く相談してくれればよかったのに」「相談してくれたら力になれたのに」と退職者が出てしまったことに対して後悔の念を抱く人事の方をたくさん見てきました。

チルティ

貴重な人材を退職という形で失うよりも、適材適所な配置や異動を行うことでしっかり活躍してくれることを望んでいる人がいることを、忘れないでね。

ステップ⑤:キャリアのプロに相談して「客観的な意見」をもらう

一人で深く考え込む癖がある人ほど、頭の中でネガティブなシミュレーションを繰り返して身動きが取れなくなってしまいがちです。

また、家族や友人への相談は、感情的な共感だけで終わってしまうことも少なくありません。

現在の転職市場の動向や、自分の市場価値を正確に知るためには、キャリアアドバイザーなど「プロの第三者」に相談してみるのが近道です。

客観的なフィードバックをもらうことで、自分では気づけなかった強みや、思いもよらなかった選択肢が見つかり、視野がパッと広がります。

「今の会社に残るか、転職するか」を冷静に判断する3ステップ

モヤモヤした感情が整理できたら、いよいよ「次の一歩」を決める具体的なステップに進みましょう。

頭の中だけで考えず、紙に書き出して「視覚化」することが、冷静な判断を下す最大のコツです。

Step①:辞めたい理由を「書き出し > グルーピング > 事実の特定」の順で整理する

頭の中にあるモヤモヤを、次の3つの手順でノートに整理してみましょう。

1.書き出す

まずは、不満、不安、愚痴、イライラなど、頭に浮かぶ「辞めたい理由」を感情に任せて紙にすべて書き出してみましょう。

例えば

  • 上司の言い方がきつくて嫌だ
  • 毎日行くのが憂鬱
  • 残業が多くて疲れる
  • 給料が安い気がする など

2.グルーピング

出し切ったら、それらの付箋や箇条書きを

  • 人間関係
  • 労働環境(時間・休日)
  • 金銭面(給与)
  • 仕事内容

といったカテゴリーごとにグループ分けしてみます。

チルティ

自分がどこに一番ストレスを感じているのか、偏りが見えてくるよ!

3.「事実」を特定する

最後に、グループ分けしたものの中から「客観的な事実(数字や状態)」を特定します。

例えば、「上司の言い方がきつくて憂鬱(感情)」の裏には、
「毎日1時間は説教されている(事実)」があるかもしれません。

「残業が多くて疲れる(感情)」の裏には、「毎月40時間の残業がある(事実)」が見えてきます。


周囲の空気感やストレスを敏感に察知する人ほど、「つらい、もう無理だ」という感情の波に飲まれてしまいがちですが、こうして段階を踏むことで「自分が本当に解決すべき具体的な課題(事実)」がクリアになります。

Step②:今の仕事の「メリット」と「問題点・改善策」を天秤にかける

次に、今の会社に留まることのメリット(例:家から近い、給与が安定している、一部の同僚とは仲が良いなど)を書き出します。

その上で、Step①で特定した「客観的な事実としての問題点」に対して、
「今の会社にいたまま、自分で改善できる余地はないか?」を考えます。

【例】
「毎月40時間の残業がある」という事実に対し、
「業務の進め方を効率化する」「上司に業務量の調整を直談判する」ことで解決できそうか?

もし「やれることはやり尽くした」「会社の構造上の問題(人手不足など)で、自分にはどうしようもない(課題の分離)」と分かれば、それは「今の会社を離れるべき」という明確なサインになります。

Step③:転職する場合の「メリット・デメリット」を想定し、最悪のシナリオを減らす

「転職しよう」と決意しかけたとき、
不安の強い人ほど「次の会社がもっと酷かったらどうしよう」と恐怖で足が止まってしまいます。

それを防ぐために、あらかじめ「転職のメリット・デメリット(最悪のシナリオ)」を想定しておきましょう。

大切なのは、「最悪のシナリオが起きたとき、どう対処するか」までセットで考えておくことです。

例えば、
「人間関係で悩んだら、今度は最初から『課題の分離』を徹底する」
「面接の段階で職場の雰囲気を逆質問して見極める」
といった対策を持っておく。

これだけで、未知の環境への恐怖心はグッと和らぎます。

まとめ|「仕事を辞めたい」は、自分らしいキャリアを築くためのサイン

「仕事を辞めたい」と悩む日々は、精神的にも本当にエネルギーを使うものです。

真面目で責任感が強い人ほど、
「長続きしない自分はダメなんだ」「みんな耐えているのに、甘えではないか」と、自分を責めてしまいがちです。

しかし、決して自分を責める必要はありません。

「仕事を辞めたい」と感じるのは、あなたが今の環境の違和感に気づき、「もっと自分を活かせる場所があるのではないか」「もっと自分を大切にしたい」と、人生に真剣に向き合っている証拠です。

いわば、自分らしいキャリアを築くための「ポジティブな転機(サイン)」とも言えるでしょう。

人を思いやる気持ちは、仕事において大きな武器になることもありますが、
他人の機嫌や、会社の都合全てに振り回される必要はありませんし、
自身の強みに合ったスキルを身に着けて専門性を高めれば、合わない職場に無理に合わせる必要もなくなります。

今の会社に残るにしても、新しい一歩を踏み出すにしても、
今回の判断軸を使って出した結論なら、それはあなたにとっての正解です。

まずは今日、自分の気持ちをノートに書き出すところから始めてみませんか?

あなたが心穏やかに、自分らしく輝けるキャリアを歩めるよう、応援しています。


「仕事を辞めたい……」と悩む方の中には

  • 人間関係で気を遣いすぎて苦しい
  • つい頑張りすぎて自分を追い詰めてしまう
  • 仕事を頼まれたら断れなくて、気付いたら潰れそうになっている

といった悩みを抱えている人も多い印象です。

このブログを運営している株式会社Tealsでは、心の悩みに特化した学習サイト『UNIKO』を提供しています。

「UNIKO」は、色んな状況で自分の感情に引っ張られて苦しんでいる方が、

  • 自分の感情や思考を整理して
  • 客観的に見つめる過程を踏んで
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そんな“ありそうでなかった”学習サイトです。

心理学をベースにしたワークを通して、無理に“性格を変える”のではなく、
「自分のままでラクに生きる方法」を見つけていきます。

チルティ

無料でできるワークもあるから、ぜひ肩の力を抜いて気軽にやってみてね!

記事執筆者

キャリアコンサルタント
安川俊亨

 新卒でアパレル企業に入社し、店舗マネジメント経験を通じて「働く人の自己実現の支援」に関心が高まったことをきっかけに、その後は人材業界にてキャリアアドバイザーや企業への採用コンサルタント経験を経て、複数の企業の人事として採用・研修・オンボーディングに従事。現在も企業人事として勤める傍ら、個人でもキャリアコンサルタントとして転職支援やキャリアコーチングに従事している。

【保有資格】 キャリアコンサルタント、認定心理士

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